コラム
● スタジオ改造で・・・ (2008/09/22)
● 草花あそび ドングリ人形・・・ (2007/12/12)
● 春のブナ林 散歩道 (2007/12/03)
● オウゴンオニクワガタ 観察記 (2007/11/04)
● 昆虫標本…撮影奮起 (2007/10/18)
● マングローブの島…西表島 (2007/10/18)
● 高山チョウ…ウスバキチョウ (2007/10/18)
● 雪の結晶…撮影裏話 (2007/06/08)
● スタジオ改造で・・・
スタジオの2部屋を改造することになった。
メインのスタジオ約24帖・・
・・・・これはそのままで小さなスタジオと
資料_機材室? の改造で有る。
バスにキッチンそれとリビング・・
これらに資料の書籍の為に本棚を沢山・・
これで夏の暑いときにでもすぐにシャワーが、
大きなキッチンで食事やティータイムの支度も
・・マア、これはどうでも・・・と言うことでしばらくの間
スタジオが不便に、そして大工さん・外壁屋さん・ペンキ屋
ガス屋・水道屋さん・・・そしてこれらを統合する監督・・
これらの方々の世話?とまでは行かないが・・あまり遠出はしにくいことに
そこで、スタジの中で撮影できそうな被写体・・・そう
今年マレーシアから新たに運んだ標本が約15箱くらい
だいぶ壊れてはいたが。2/3程度は問題なし・・・
これらを撮影しよう・・・勿論デジタルで・・と言う発想に
なんと言っても一度、撮影のセットを組んでしまえば後は
比較的簡単に仕事が進む・・たぶん
まずは簡単と思われる チョウの標本から撮影準備に
ストロボで撮影することにきめてから、セットを組むことに
とりあえずカメラは接写台に乗せて真上から撮影をすることに
基本的には白バックに影を入れて、切り抜きしようにも、角板での使用も
其方にも使用できるように・・と。
今回のカメラボディはPENTAX 20D CMOS 有効画面数1460万画素
レンズはいろいろで NIKON 60㎜ マクロ PENTAX 100㎜マクロ・
及び 50㎜マクロ その他フォタール 90㎜ その時により気分で交換
被写体の大きさやアップ率で適当に交換して撮影を
ストロボは1200W に発光部を2台(600W)で光量1/4
それに モノブロックのストロボ600Wを光量1/4
被写体の周辺にトレッシングペーパーを1枚、もしくは2枚入れて
光を柔らかめに被写体の右斜め上部のストロボがメインストロボ、
左下からは少し弱めにストロボを当てることに
もう1灯は被写体の正面から柔らかめに当てることにした。
被写体の影は白いバックの左下に薄く出すことに。これはデジタルであるので
簡単に影は消すことが出来る。この様な撮影の場合はデジタルは便利である
さて、撮影に入るが大きさと標本の色具合に寄って有る程度撮影の順番を決めておくことに
これは大きさは・・撮影倍率を変えることなく撮影できること
色は 露出の補正を一定にと言うことで
何のことはない、
なるべく簡単に手間無く、と言うことで・・単に面倒なことを
なるべく無くすと言うことだけの・・何しろめんどくさがりなので
黒い被写体は露出補正をマイナス側に、白い被写体はプラス側に
それぞれ補正して黒さと、白さを調整することに
チョウの中にもモルホチョウなどの構造色の色を持つ
チョウの色を出すのは少しメンドウ・・色の感じがなかなか難しいのである
これはストロボと被写体のチョウの角度によって色が綺麗に出てこないのである
これはカメラのファインダーを覗きながら光具合・反射具合を見て撮影をしなければ
ならないので、多少の時間は覚悟しなければ・・・
これらは自然光の方が色具合は格段に良くなる。
まだまだ、撮影は始まったばかり・・・いろいろな問題はこれからも沢山に
たとえばオレンジ色が思うように出ていない・・後で調整することに
紫も思うようには・・などなど・・
それらは・・・・また・・後で・・
● 草花あそび ドングリ人形・・・
草花あそび ドングリ人形に、マツボックリ人形
拾い集めたドングリにマツボックリ
これらで少し遊んでみることに

秋の雑木林をバックに出来るだけ素材をそのままに・・・
勿論 接着剤などを使用して組み合わせて?
すでにこの時期、日の入りも早く時間は短い・・・
せいぜい3時頃まで・・・かな
夕景の中に。。と言うことであるなら4時頃まで
今日の場所は少し山間なので日が落ちるのはだいぶ早い
それでも暖かな一日で、まあまあ遊びながらもゆったりと

小道具はハサミにカッターナイフ、接着剤にラジオペンチ、それと、虫針など
カメラはデジカメにしてレンズはマクロ系と広角から準望遠系のレンズ
小さなレフ板に三脚・・・まあこんなものですかね。
ドングリ人形もすこし手間を抜いて・・これは少し不味かったかもと・・
接着剤が少し見える。しかし作り物だから・・かえって良いのかな・・・と
イヤ、そうでもなく作り直した方が・・・・なんて
結局そのままで撮影に。
きょうは何となく手助けがいたような感覚・・・周りに暖かな空気がね
たぶん、ドングリ人形達がその暖かさを与えてくれた・・・?
・・・ そんな感じの 柔らかな雰囲気に良い日差しが・・・
暖かな日差しはこの時期一番の 助手かも・・・
さて、このドングリ人形達を立たせるのが少し問題。
後ろから支えの棒や、ピンで細工して
ときどき転げ落ちて・・・・
ローアングルで這い蹲っての撮影も・・・それでも雑木林での楽しい時間を
● 春のブナ林 散歩道
ブナ林で有名な場所はなんと言っても白神山地である。その雄大なブナ林環境は是非一度見ておきたい場所の一つであろう。私がよく出掛けるブナ林の一つに朝日連峰、そして月山周辺、さらに鳥海山周辺のブナ林がある

それらのブナの森の一つ、山形の朝日村には定宿があり、その周辺のブナの森は既に数十年もの間出掛けているのでその周辺にはとても愛着があり、ついついその場所に出掛けることになる。
なんと言っても春は良い。雪解けの間からカタクリが裂き始め、山桜が咲いてギフチョウ Luehdorfia japonicaが飛び始めれば春たけなわ。この頃になれば山菜は山ほど、幾らでも採取出来る。とはいえ採集するのは昼の食事用に少し、たまに天麩羅用にもう少しとほんの僅かなものである。
やはりコゴミ、そしてタラの芽、コシアブラ、ミズや木の芽、山ウドも少しと。それから・・・それから・・。
それでも興味は山菜ではなく、やはりスピリングエフェメラルのギフチョウをまずは撮影して、充分に堪能してから野草、山菜そして周辺の環境などに目がいくことになるのである。蝶はそのほかにスギタニルリシジミ、コツバメ、などが。
野草は、代表的なカタクリ、エンレイソウ、コシノコバイモ、ツバメオモト、キクザキイチゲ、ヒトリシズカ、リュウキンカ、キバナイカリソウ、イワウチワ、ショウジョウバカマ、スミレサイシン、サンカヨウ、オオバキスミレ、シラネアオイ等々。
まだまだ数え切れないほどの野草たちが咲き始めている。

この時期にはブナ林の林床には残雪が残り、何処までも森の中を歩くことも出来る。しかしツキノワグマも起き出しているので少し注意が必要になる。
それでも、何回も出くわすことは難しい。春の熊は子連れで危険な場合も多い。
ニホンザルは子連れの集団で、それもあちこちで出くわすこともあり撮影にはそれほど難しいことは無い。
話は点々とするが、この周辺のギフチョウは場所によりウスバサイシンを食草として生活をしている。月山の寒河江側にはヒメギフチョウも生息しておりウスバサイシンはあちこちに生息して居り、珍しくは無い。それでもこのウスバサイシン食いのギフチョウはそれほど広い範囲には及んでいないとみえ、少し離れた場所での食草はカンアオイになっている。
山形の日本海側のギフチョウは海岸沿いの生息地から始まり、雪解けとともに
次第に山地に進んでいく。5月にでもはいれば何処かには必ず羽化直後の綺麗なギフチョウが飛翔していることになるのである。
であるからして、広範囲に考えればギフチョウの最盛期の、その時期はかなりいい加減に見ても、時期的な不都合が起きることはないのである。この事は、羽化、そして産卵までも同時に見られることになる。

ギフチョウの飛び回る、環境の下には毎年ピンクのジュウタンのようにカタクリが咲いている。そう、カタクリの咲いている環境の多くの場合は、かなり昔からの栗畑であることが多い。大人が二人で抱えてもまだ抱えきれないほどの大きな栗の木には あちこちに洞がある。その洞の奥には時たまトゲアリのダンゴがある。ダンゴ? とはトゲアリが洞の中で数千匹? 数万匹?が集団で団子状に固まっているのである。中心のアリは良く死なないものだと関心もするが、その数の多さには驚かさせる。
まだまだ気温も低いせいかこうした状態でそのまま幾日も。
月山の5合目辺りから見るブナ林の広大さもまた格別である。本来8合目目まで車で入ることが出来るのだが、この時期は積雪と除雪など林道の整備もあり4合目辺りで車は入れず、その後は歩いて登ることになる。大鳥の集落から朝日連峰への道もやはり、積雪で途中からは徒歩での散策に。朝日スーパー林道もしかりである。それだけにこれらの林道の散策は誠に静かでなかなか良い雰囲気であるので、幾たびに散策をすることになるのである。
とりあえず山形の定宿周辺の春のブナ林の概要である。これらの詳細はいずれまたの機会に・・・・。
● オウゴンオニクワガタ 観察記
マレー半島でも極限られた地域に生息しているオウゴンオニクワガタ。
これはAllotopus rosenbergi モーレンカンプオウゴンオニクワガタ。
もう1種、ジャワ島に生息する
Allotopus rosenbergiローゼンベルギーオウゴンオニクワガタがいる。

今回はChalcosoma mollenkanpiの観察である。
マレーシアの友人との散策である。
当時、その場所までは車高を上げた4WDでやっとの場所であったが
近年はその様なことは無く途中まではスムースに行けるようになったのは幸いで?ある。

その車高を上げた4WDで途中から川を渡るのである。
その川の河原にはときにより数十匹のいろいろな蝶達が吸水している場面にぶつかる。
それらを見逃すことはまず無い。現地で子供の頃から昆虫のプロの友人である。
早速撮影にそっと近づいて驚かすことがなければそうそう逃げることはない。
勿論、あちこちから飛来してくる仲間の蝶に脅かされて数匹が飛びたる事は度々ある。
マレーシアの国蝶・アカエリトリバネアゲハの集団吸水も同様で数十匹が群がって吸水している。
夢中に成っているときは手で触れるほどに近寄ってもびくともしない。

アカエリトリバネアゲハの集団吸水はホットスプリングと言われる温泉の出る場所が良い。
川沿いの所々にそんな場所がある。
そこを目指して行けばほぼ間違いなくアカエリトリバネアゲハは見られる。
集団吸水は温泉さああれば、いつも見られるわけではないがまあ、確率はかなり高い。
話は飛んでしまったが、アカエリトリバネアゲハでなければ温泉でなくとも
集団吸水は見ることはそれほど難しいことでは無い。
トラップを仕掛ければほぼ間違いなく集まってくれる。
しかし余り晴れすぎると暑すぎるのか種類によっては全く集まらないことも。
ということで・・・そんな蝶達への寄り道を楽しんでからさて、渡河である。
先住民であるオランアスリーに先に川に入らせ、浅瀬を見つけながら誘導させる。
いつもは難なく渡ってしまう川なのであるが、
ここ2・3日の雨で川がだいぶ増水して流れが変わり
深みが変化している可能性があるからだ。
アスリーに誘導されどうにか渡河は出来た。
渡河する場合には、深みを増すと水圧は急激に強くなるので気をつけなくてはならない。
いつも渡っているからと言えど注意に越したことはない。
ここからもまだまだ山道を少しずつ登り続けていく。
途中には天まで届きそうな高木が。側に寄ったらかなりの巨木だろう事を伺わせる。
ジャングルの木々の間に数戸のアスリーの家が見える。
渡河して始めの部落。その先にオウゴンオニクワガタの集落があるのである。
この集落の周辺にオウゴンオニクワガタの集まる樹液ので樹が集中しているからである。
そう言えば最近NHKでもこのクワガタの観察記を放映していた。
集落周辺を先住民に案内して貰いあちこちで目的の樹を確認できた。
もちろんクワガタは先住民の財産?であるので自分で見つけたとしても
きちんと支払いはしてくる。
そうそう、この裏山・・・といってもかなり奥まで入り込むのだが、
その裏山のジャングルにラフレシアがある。
これも何処かの民放で放映していた。もっとも場所はボルネオでのことであったが。
その肝心な樹の名前を尋ねたところ・・・これはゴールデンビートルの樹
と言うことだった。 チタノスヒラタクワガタの樹は チタノスの樹 なのだ。
この部落の少し手前にもう一つの小さな流れがあって、
車は完全にそこでストップ。大きな横たわった樹の橋を徒歩で渡ることに成る。
この村はほんの数軒の部落で・・・多くの場合そうなのだが・・・
このオウゴンオニクワガタのお陰で貨幣経済がある程度確立されたている。
さて、帰途につくことに山道の脇には所々水の流れが、
そうした場所にはいろいろな蝶が立ち寄って綺麗な姿を見せてくれている。
しかし時間的にはなかなか難しい・・・。
午後3時から4時頃になると季節によってはスコールがお出ましになる。
そうなると赤土の山道は氷の上を走るが如くで4WDの車でもまともに走れなくなり、
時には町まで戻れなくなるのである。
と言うことで、それらの蝶を横目で見ながらの帰途となる。
先の河川を渡ればすぐに主要道にでる事が出来る。
来たときと同じように先住民に河に入らせ誘導をさせて
渡河することに。
ほぼ同じルートをたどって丁度、河の真ん中に差し掛かったときに車がスタック
・・あああ・・河の真ん中での立ち往生である。
それでも車は横に押し流されるほどではないので、
まずは一安心であるが・・・
水は座席の直ぐ下まで
こうなるとドアは水圧でどうにも開けることができない。
窓から出ることになる。エンジンは掛かったままで止まってはいない
近くで先住民が見物に・・・
話によると昔なら直ぐに手助けをしてくれていた先住民が現在はそれほどでも無くなって・・・
ということは・・・・ やはり貨幣経済の傷害の一つか・・・?
ここで交渉である。まあ・・こんなものだろう
5・6人の先住民の手助けによって無事に陸に上がることが出来た。
ばんざーーーい。 ありがとうね
● 昆虫標本…撮影奮起
科学博物館やビジターセンターなどには殆どその周辺の昆虫標本が展示してある。
チョウ・カブトムシ・クワガタ・バッタ・カマキリ等々。
我がスタジオにも多少ながら昆虫標本がストックしてある。
図鑑・雑誌などに掲載するためにそれらの撮影を頼まれるからだ。
チョウやカブトムシなど、それら昆虫の種類はかなりの数で、
私のほんの少しの種類の昆虫標本でもその場所の占める割合はかなりの物である。
それにちょっと珍しい物でも数十万円、7・8万円程度の価格はざらである。
これら虫の標本に数億円もかけて収蔵している方もあるのだから驚きだ。
チョウなどは花を広げて展翅すると大きなチョウでは一箱に2匹しかは入らない場合も・・・。
これで20インチのIMACの大きさに匹敵するのであるから
数万点もの標本を標本箱に収蔵したらそのスペースは広大な物になる。

場所をとって高価、さらにもう一つやっかいな事がある。標本そのものの管理が大変なのである。
油断すると1匹数十万円の昆虫達が粉に期してしまうのである。
標本虫と言われる昆虫である。そのほかにカビも怖い。まだまだ怖い物はあるが、
それらから高価な昆虫達を守るためにかなりの時間と設備費用を掛けなければならないのだから厄介だ。
それでも好きで標本を集めている方達の標本箱は、
そんな苦労もいとわずに年々その数を増やしていくのである。

もうひとつ違ったパターンで標本を集めている人達がいる。
標本箱に展翅や展足をせずに、ただ標本をあつめ段ボールの中に押し詰めて満足しているのである。
もしかして死ぬまでこのパターンで集めた場合…何のために集めて…いるの・・かな?
そんな人が死んだら標本は日の目も見ずに、その段ボールのまま、
多分焼却処分? になるのは必定・・と思う。いや間違いなく焼却処分である。
管理しなければ、まして段ボールストックのままでは、
確実に2年もしくは3年ですべてが塵と化してしまうこと確実なのである。
さて、標本撮影は簡単化と言えば、簡単でもあるし、また難しくもある。
コーカサスやニジイロクワガタなど鏡のような金属光沢の身体をもつ昆虫は
周りの風景やカメラが、また撮影のための光源が、その光沢した身体に写り込んでしまう。
しかし写り込みを全く無くしてしまっては金属的な光沢感が出てこない。
何処まで写り込まして、また何処まで写り込みを無くすかが厄介でもあり面白さでもある。

やはり人気者の標本はカブトムシの仲間、
ゴホンズノカブト・ネプチューンオオカブト・・コーカサスオオカブト・オウゴンオニクワガタ等々。
世界一の昆虫達たとえばセミの仲間ではテイオウゼミ、カブトはヘラクレス、
コガネの仲間ではゴライアスオオコガネ、カミキリはオオキバナガカミキリ、
チョウはアレキサンドラトリバネアゲハ、クワガタではギラファノコギリクワガタ・・まだまだ沢山ある。
これら標本集めでの難関は、ワシントン条約で制限されている種類の昆虫達である。

これらは売買だけでなく委譲さえ禁止されている物もあり、なかなか撮影も難しくなる。
逆に、かなり一般的な昆虫達の標本も難しい。ありふれて殆どの収集家が興味を全く示さない昆虫達である。
これらは自分の足でせっせと採集するしかない。誰か手伝って・・・。
もっともこれらありふれた昆虫標本の撮影依頼はほとんど無いが・・・。
● マングローブの島…西表島
石垣・西表に海の森・マングローブを見に散歩に行く。ついでに自然観察も何気なく。
すでに5・6回は出掛けているのだがその都度、新たな発見がある。
マングローブの森を歩くには潮見表が重要になる。午後2時・3時くらいに干潮となれば最適である。
こんな日は朝早くはまだ潮が引いていない。こんな時に海の中を歩いて行ける場所は、
干潮時には全く水が無くなっているので、帰り道に潮が上がってきて帰れなくなることはない。

これを間違えると大変である。何しろ潮かがひいた浜は広大である。
何処までも歩けるのだが、潮が満ちてくるとその速度は速いのだ。
引きはじめるときから干潮の時間まで活動しその後は少しずつ戻るよう心がけなければならない。
ところがカヤックで海から川へ向かってマングローブの森を見るときは
満潮の時間の方が入りやすい場所もある。
その都度、目的によって潮見表で旅行日程を決めることが肝心である。


さて、潮の引いた浜辺で数百・いや数千のカニに出くわすことがある。
小さな、ほんの小さなカニ、そう、軍隊ガニと呼ばれることもあるミナミコメツキガニである。
丸っこい小さなカニ。人の気配を感じると一斉に砂に潜ってしまう。とても臆病?な軍隊である。
気がつくとカニの仲間達があちこちで手招きしている。
大きなハサミで手招きする、それらはシオマネキの仲間達である。
そんなカニたちを足下にマングローブの森を進んでいく。
マングローブとは数種類の樹の総称、マングローブ植物、
もしくはその植物が構成する林を含めた森をマングローブとすることもあるのであるが、
どちらにせよマングローブという種名の樹は無いと言うことである。
何処までがマングローブの林というかと言えば、
簡単には満潮時に根元までが海水につかる地域の林と言うことになる・・・のかな。
まず興味を引くのは樹の形態であろう。
タコみたいに何本もの足を出しているのである。これは支柱根と言われる。
それともう一つその根の周辺に土の中から天に向かって筍のように
細長い棒が無数に出ている。これは呼吸根である。
もっとも樹の種類によってその形態などはだいぶ異なってくる。
それとまか不思議なのが胎生種子と言われる繁殖体で子孫を残して行く種があるのである。
興味のある方は少し調べてみると良い。何とも不思議な、面白い木々である。

そういえば、マレーシアの海辺に生活している先住民の種族にこのマングローブの樹を利用して
すばらしい彫刻を制作している地域がある。立体的な木彫とお面である。
これらはすべて精霊を形取っているのであるがその数の多さはびっくりする。
それ以上の驚きは、その木彫のデザインの奇抜さである。
これらに興味を引かれ何回か通っていくつかの木彫は、我がスタジオにも鎮座している。
この村の話はまた別の機会に。。
西表の海岸の砂浜を散歩すると小さな砂跡が沢山ついている。
これは・・? 目的の種を捜すのに重要な手がかりのひとつなのである。

天然記念物のオカヤドカリの仲間達の残した足跡である。
これらは夜に掛けて簡単に見つけることが出来るが、
昼は砂浜も生える樹木の下の落ち葉や木陰に隠れている。
もっとも小さな物は昼でもあちこちで簡単に見られるが。
天然記念物とは言え南西諸島では数数え切れないほどの数である。
珍しくも何ともないのだがこれは天然記念物になっている。
オカヤドカリは7種類生息している。これらはWEBで調べれはすぐに判る。
1970年に小笠原諸島におけるオカヤドカリの個体数の減少を受け、天然記念物として指定されたが、
オカヤドカリが本州にはほとんど生息していないという物珍しさだけで指定を受けたのではないかとの指摘も。
もうひとつオカヤドカリ科に分類される甲殻類の一種。
陸上生活を行う甲殻類では最大のヤシガニと言うおおきなヤドカリが海辺の岩場に生息している。
これはまさにヤドカリの大親分的な存在だが貝の殻は背負っていない。
大きさは体長で40㌢足を広げると1㍍にもなると記載されているがそこまで大きい物は見たことがない。
もう一つ海岸での楽しみがある。漂流物である。と言ってもこの島のいろいろな種子拾いである。
なかでも日本最大の鞘をもつ豆であるモダマは人気がある。形として面白いのはサキシマスオウの実である。
日本一大きなドングリ、オキナワウラジロガシも。まだまだ沢山の種子が浜辺には転がっているのである。
これらの木の実は又別の機会に。
● 高山チョウ…ウスバキチョウ
ウスバキチョウは日本では大雪山系のみに生息している。彼らの食草は有名なコマクサである。
そんなピンクのコマクサを食しても成虫は鮮やかな黄色と黒のデザインである。
なんと言っても国の天然記念物であるので一切の手出しは駄目である。

今回はその大雪山系のウスバキチョウが主な目的であるが、まだまだ周辺地域で出会いたいチョウ達もいる。
オオイチモンジ、それにカラフトタカネキマダラセセリ、ダイセツタカネヒカゲなどなど・・。
友人と3人での旅、何気なく体力不足の方達と共に、とりあえずコマクサ平へ。
さすが大雪、7月でも雪渓は健在で高山の雰囲気十分である。
コマクサ平は遊歩道が設定され自由には動けない。そこにツアーの観光客が団体で来ると大変である。
コマクサ平のそれ程広くはない遊歩道に転々と、
それもかなりの部分を昼食のために占領してしまうからである。
そんな状況でチョウ達がこの遊歩道に近寄ってくれるまで待つしかない。
初日のきょうは小雨に・・。
ウスバキチョウは諦めて、その分時間がたっぷり出来たお陰でコマクサ平の自然環境だけでも十分楽しめた。
こんな日でもダイセツタカネヒカゲはその姿を見せてくれた。
おかげで昼食のパンの味が一段と旨さを増したような気がした。

二日目の天候はまずますであるのでウスバキチョウも姿を見せてくれるだろうと昨日登った山道を又登る。
こんな時は足も軽やかである。周辺の環境も充分楽しみながら登ることが出来る。
雪渓の脇のハイマツの脇からエゾシマリスが姿を現す、数匹で追いかけっこをしている。
すでに7月、登りの途中にある雪渓も一日で姿を変えている。
コマクサ平ではあちこちでコマクサの花が咲き、
大雪固有の植物・キバナシオガマも咲いている。何しろ有名な花畑である。
さあ、じっくりと構えてここコマクサ平の主人公を待つこととする。
● 雪の結晶…撮影裏話
撮影を思い立って、撮影を始め3年ほどである。思っていた以上にやっかいな事が次々に。
1BOXの車の最後部にカメラ機材をセットして雪国に出掛けるのである。勿論スタッドレスの4駆である。
妻の田舎が雪国であるのと、雪の撮影であちこち出掛けるので雪道には比較的なれている。
2006年からは大雪山の山麓での撮影になった。北海道の雪はとにかく走りやすい。
鏡のごとくアイスバーン化した街中の交差点はともかく、
郊外はとにかくグリップが良くスピードが出しやすい。志賀高原なども比較的楽な方である。
日本海の海沿いの雪はとにかく水分が多くて重たい。
それだけスリップの可能性が高く成り、またやっかいである。
雪掻きをしてみればすぐに判る。スコップで持ち上げられる量に格段の差があるのである。
庄内平野の雪掻きになれているせいか、大雪山あたりの雪掻きはまるで子供の遊びのよう・・かな。
だいぶ話がそれてきたようであるから、撮影の話に戻そう。
雪の結晶は通常顕微鏡での撮影が殆どであろうかと思われる。
私の場合は顕微鏡を使わずに通常のカメラ撮影である。何故かというと顕微鏡を持っていないのである。
率直に言えば顕微鏡を購入する金がない。と言うことで今までの装備で・・・
と考えたら当然直接カメラでの接写と言うことになわざるを得ない。その機材などは・・・。
その前に、車での撮影するに当たっての大きな問題点が浮かび上がってきた。
跳ね上げ式の後部ハッチバックドアに私が入って撮影する場所を確保するため、
ハッチバックドアをテント地で覆い、簡易的な部屋を造ることにしたのである。
ごく簡単に考え風雪が車の中にセットしてあるカメラ機材に降りかからない程度と考えて
とりあえず完成してセットしてみるとなかなか、良き出来映えであった。
テントの下回りには木板でコの字型に張り巡らして
それにマジックテープでテントを貼り合わせてかなりしっかりとしてきた。
テストは志賀高原の山中である。いざ現地へ・・・。しかしこれは見事に使い物にはならなかった。
車とテントのほんの僅かな隙間から雪が舞い込んでしまう。
車の中で花吹雪の様に雪が舞ってしまうのである。
小さな隙間はあちこちにある。もう一つの問題は山での風だ。
吹雪に近い状況になるとテントは木板ごと吹き上げられてしまうのであった。これですぐに退散である。
こんな事は妻には言えない、無駄金を使ったと、少なくとも一ヶ月は責められるからである。
妻にはこのように言っておこう
『工作したテントは、なかなか良かったけれども今回は雪が降らなかった・・・』と。
第2作目のテントで、先の問題点はかなり改良された。
車との合わせ部分は外即と内側の2重構造にして隙間を出来るだけふさいだ。
テントにアルミの棒枠を取り付けて、裾部分の木板は大きくし周辺を雪で覆うようにして囲み込んだ。
それでも2カ所ほどは車の構造もあり覆いきれない。それらはスポンジを利用して隙間をふさぐことにした。
これで万全になった。しかしすでに3月、関東周辺では、雪の結晶は無理である。
さて、待ちに待った??雪である。まだまだテスト撮影の段階である。
と言うより本格的な撮影と言うことでは初めての撮影になる。
今回のカメラ機材での接写撮影は、すべてストロボでの撮影になる。
ストロボなどは外部電源を使用し、白金カイロで暖めながらの使用である。
白金カイロなら万全と思っていたのだが、零下10度以下での長時間はなかなか難しいようである。
途中で消えてしまうのである。
少し通常とは異なった使用方法であるのか、どれもが同じような傾向を示したのである。

零下20度まで冷え込む北海道では・・・とネットで調べて見ることに。
良い製品が見つかった・・・それは桐灰カイロである。
いわゆる練った炭?を固めた燃焼棒を燃やすのである。これがなかなか調子がよい。
昔の炭火を石綿の詰まった金属ケースに挟み込んでしまう感じのものである。レトロな感じだがこれがよい。
断っておくが別にコマーシャル料を貰っている訳では無い。
これらを数個外部電源の装置と共に同じケースに入れて電池を保温しておくのである。
さて、肝心の雪の結晶は通常のごとく黒いベルベットの生地に受けて
極細の筆でプレパラートのグラスの上に移動させるのであるが、
その前に結晶を確認しなければならない。撮影すべき結晶かそうでないかを。
これらはルーペを使用せざるを得ない。
サイズは1㎜前後の大きさだからで裸眼では細かいところまで見ることは出来ないからである。
いよいよ撮影であるがそこで問題が・・・。プレパラート上の小さなゴミである。
なにしろ被写体が1ミリ前後の大きさであるので場合によったら
ゴミの方が主人公より大きいこともあるのである。ということでグラスの上のゴミ処理が一苦労となった。
衣服や髪の毛、空中にとあちこちに塵が存在するのであるから厄介である。
やはりその都度拭き取るしかないのかなとも・・・。
そこでレンズやめがねを拭き取り専用の超微細繊維クロスを使用することにしたが、
これがいろいろな種類が有ってそれぞれ拭き取りや拭き取った後の様子が異なるのである。
数種類を準備していろいろ試してみる。やっと1枚のクロスが望ましいことが判ったが
今度は同じクロスを探すのが厄介だった。結局同じくクロスは見つからず何となく似たクロスで諦める。
超極細繊維(ミクロ繊維)を使用したクリーニングクロスでもこんなに性能差があろうとは思いもしなかった。
もっとも私の場合は汚れを拭き取った後に、
レンズに微細なゴミがどれほど残って無いかという点に関してだけだが・・。

カメラ本体はペンタックス645を主体として撮影している。35㎜は予備的な撮影である。
ということでベローズはペンタ67のベローズを利用している。レンズはいろいろである。
CANON MACRO20mm /同じく35mm
ZUIKO MACRO 20mm/ 同じく38mm
CARLZEISS LUMINAR 25mm
同じような形態のMACRO NIKKOR 35mm
LEITZ WETZLAR PHOTAR 25mm・LEITZ WETZLAR PHOTAR 70mmなどなどである。
ほとんどは小さなレンズで顕微鏡の対物レンズサイズである。
これらを気分次第でいい加減に使用するのである。
カメラボディーは新宿のP・ホーラムに持って行き使用状況を説明して入念に手入れをして貰っている。
これを読んでくださっている貴方?貴女?には少しつまらない話になってきたようであるので
ひとまずはこれまで・・・かな。
といいながら、もう少し・・・。気温は零下10度以下ならかなりいい天気といえる。
手を温めてはだめ。雪の結晶を乗せるグラスを素手で持つと暖かさがグラスに伝わってしまうからである。
こんな時は冷たく冷やした手袋を使用するのである。とにかく冷たい方がいい。
手の指がかじかんで動きが鈍くなるほどが最高なのである。
大雪山麓ではほとんど毎日雪は降る。それでも上空の気温によっては結晶は降ってこない。
いわゆる雪は降る。雪は幾つかの結晶がくっつきあって白く重なっている。
もっとも結晶も雪ではあるが雪ではなく、結晶である。何かよくわからなくなってきたのでこの話はここまで。
貴方も一度、ルーペを持って見に行きませんか?
|